守られないルール   

中善先生

きょうは民法学者 中川善之助の誕生日だ。1897年生誕〜1975年逝去(77歳)。
東京神田に生まれ、大学卒業後、独・英にも留学、東北大学教授として民法学を担当し中善先生と慕われた。敗戦後は民法の改正作業にも携わり、東北大学法学部長・金沢大学学長などを歴任した。
中善先生は日本の民法学界の巨人で特に身分法学の飛び抜けた第一人者だが、大学の研究室にこもって法律の条文をあれこれと解釈する人ではなく、歩く法学であり「法の現場」とよんで日本各地を歩き回ったようだ。
民法は人の暮らしに直結したものが多いようだが、企業においても職場のルールがある。職場のルールは法律ではないが、その職場特有のものであるからよく理解し守らなければいけない。守られないルールは放置せず変えなくてはいけない。
いわゆる暗黙のルールとか慣例と言うのがあるが、これがくせもので、使い方によっては人間関係が損なわれることもあるので注意が必要。

民法とは?
最も身近な法律の1つで、日常あまり意識しないけれど、実はいつも身近にあり、ある意味で空気のような存在といえるかもしれない。
全体は、総則(民法の考え方)、物権、債権、親族(親子・夫婦などの家族関係)、相続(財産の承継と遺言等)の五編からなっている。
民法は知れば知るほど日常のトラブルに対して強くなれるが、前面に出し過ぎると人間関係がギスギスする可能性もある。



中川善之助のことば  「私は日本中をよく歩く。たいていの所は歩いている」
   
中川善之助の本  民法風土記―「法の現場」を歩く (講談社学術文庫)民法風土記―「法の現場」を歩く (講談社学術文庫)
            新版 民法入門