外にいる人は   

きょうは日産コンチェルンの創立者 鮎川義介(あゆかわよしすけ)の誕生日だ。1880年生誕〜1967年逝去(86歳)。
名家に生まれ大學卒業後、身分を伏せて見習い職工として就職、西欧の技術習得のために渡米した。叔父の支援を受け29歳で鋳造会社を創立した。
その後経営破たんに瀕していた会社を引き受け日本産業とした。この傘下に、日産自動車日立製作所、日本油脂など多数の企業を収め、第一次世界大戦に伴う特需景気に乗って一気に日産コンツェルンを形成した。彼は旧来の財閥に対抗し、産業界に旋風を巻き起こした新興財閥、日産コンツェルンを一代でつくりあげたベンチャー起業家であった。
満州にも進出したが不調のまま終戦、戦犯容疑を受け公職を追放され、巣鴨拘置所に20ヶ月拘置されるが容疑が晴れる。獄中でも日本の復興策を練っていたようだ。
出獄後は参議院に当選するが、主に中小企業育成のために心血を注いだ。現場を何よりも大切にし、将来に壮大な夢を描き、あくなきチャレンジ精神でその実現に取り組んだ。
彼は獄中でも落胆せず、日本の復興のことを考えていたというのだから、外にいる人はもっと自由に考えたり行動できるはずだ。
仕事の進め方や企業の経営は、人脈をうまく利用しタイミングよく波に乗ることも重要であり、成り行きに任せず、原理原則を考えながら工夫をし、それを行動に移せば必ず明るい未来が見えてくるはずだ。


鮎川義介のことば  「ネイチャーに行き詰まりなし」 : がむしゃらに突き進む
             のではなく何事も、原理原則を考えながらあきらめずに
             工夫していけば、道は開ける。
鮎川義介の本   20世紀 日本の経済人 (日経ビジネス人文庫)20世紀 日本の経済人 (日経ビジネス人文庫)