いかに小さく甘いものか   

早川式繰出鉛筆 復刻版

きょうはシャープの創業者 早川徳次の誕生日だ。1893年生誕〜1980年逝去(86歳)。
2歳で養子に出されるが養母が亡くなった後の継母から生きているのが不思議なくらいのひどい虐待を受け続けた。9歳のある日、盲目の女行者に救われ、かざり職人の奉公に出されるが、後日彼は終生忘れられない手のぬくもりだと言っている。
ここから彼はさまざまな先駆的な商品を開発し「日本のエジソン」といわれるようになった。 穴の無いベルトのバックル→シャープペンシル→ラジオ→テレビ→太陽電池→電卓→液晶→電子手帳

途中関東大震災で妻と子どもそして工場も失い、ゼロからの出直しということもあったが、ここで今のシャープの前身である早川電気を興し、以後果敢な挑戦をしている。
多くの苦労を乗り越えてきた彼は、事業の目的は「社会への奉仕」と言い切っている。障害者が働くための会社設立や働く女性のために保育園経営なども行い、どんな苦しい中でも、貧しい人、不幸な人、身障者に対して、援助の手を休めなかった。
彼の人生に比べると、自分の考え方や行動がいかに小さく甘いものかがよくわかる。いま悩んだり気を落としている問題に、彼ならどのように対処するだろうか。たぶん問題とも思わないんじゃないだろうか。
早川徳次が色紙によく書くことば 「なにくそ」
早川徳次の本  シャープを創った男 早川徳次伝シャープを創った男 早川徳次伝
           百秒百話わらく―早川徳次生誕百年記念