現場の人の気持ち   

きょうは詩人 萩原 朔太郎(はぎわら さくたろう)の誕生日だ。1886年生誕〜1942年逝去(56歳)。
高名な開業医の長子として生まれた。少年時代から文学に興味を持ち、中学校では文学に熱中し過ぎて落第している。熊本の第五、岡山の第六高等学校も中退して上京し、放浪生活をしながら、マンドリンや演劇をやっていたようだ。
あるとき、投稿した詩を北原白秋に認められ作詩活動が始まった。彼は口語体の自由詩にとぎすまされた感覚的表現を持ち込んで新しい詩風を確立し、高村光太郎と共に「口語自由詩の確立者」とされた。
彼は自宅でパーティーをするようなハイカラな住宅地に住み、トルコ帽に半コ−トを着用、タバコをたしなむというしゃれた生活をしていたようだが、二回の離婚を繰り返した実生活は窮乏を極めていたようだ。
詩人と言うのはいわゆる普通の生活からはかけ離れ苦難に満ちた生活を経験している人が多く、その中で人の本質に迫った感情を適切なことばでうまく表現するので、読む人の心に響くものがあるのだろう。
企業においても、現場独特の苦労や楽しみなどを知らずに、無神経に指示したり変更をしようとするとなかなか受け入れられず実施が難しい場合がある。やはり現場を知る、現場の人の気持ちを知ることは管理者やスタッフ部門の人にとって欠くことのできない条件だ。
萩原朔太郎の本  月に吠える (愛蔵版詩集シリーズ)月に吠える (愛蔵版詩集シリーズ)
            青猫 萩原朔太郎詩集 (集英社文庫)青猫 萩原朔太郎詩集 (集英社文庫)