芸術的なセンス   

スーラ

きょうはフランスの画家 ジョルジュ・ピエール・スーラの誕生日だ。1859年生誕〜1891年逝去(31歳)。
パリの裕福な家庭に生まれ、アカデミックな環境で美術を学んだ。科学的論理に基づく点描法を生み出し新印象派の創設者となった。過労から風邪をこじらせ31歳の若さで世を去った。
当時の最先端の色彩理論や科学研究に影響を受けて、鮮明な色彩を追求した科学的法則に基づき、タッチを点に細分割し網膜上で混色する「視覚混合」により「点描主義」と呼ばれる技法を創作した。
これにより印象派よりもさらに明るい色が表現でき、「新印象派」を誕生させた。
しかし印象派の画家たちには評判が悪く、受け入れられなかったようだ。
色鮮やかな作品とは違い、私生活に関しては極端な秘密主義者で、家族や親友に対してもほとんど話をしなかったようだ。彼は若くしてこの世を去るが、彼に愛人や子供がいたことが知られたのは死後何年もたってからのことだった。
美術に科学を導入するこの試みはモダンアートのひとつの原点として、後の世代に大きな影響を与えているが、科学というか産業の世界にも芸術的なセンスは必要である。
商品でも機能的に優れているものはデザインも美しくバランスがとれているし、組織でも効果的に機能しているものはシンプルでわかりやすいものが多い。

●色の3原色
 色の3原色は「赤・黄・青」で、これらから他の色を作ることができるが、混ぜ合わせると輝きが失われくすんでくる。赤+黄+青=黒 ●光の3原色
 光の3原色は「赤・緑・青(RGB)」で、テレビ画面に眼を近づけて見れば、この3色になっていることがわかる。赤+緑+青=白
     
  色の三原色         光の三原色



スーラのことば  「芸術は調和だ」


スーラの本  スーラ―点描を超えて (六耀社アートビュウシリーズ)スーラ―点描を超えて (六耀社アートビュウシリーズ)
         スーラ (新潮美術文庫 32)


  
   「アニエールの水浴」