人の心も見える      

きょうはイタリアの物理学者 エヴァンゲリスタ・トリチェリの誕生日だ。1608年生誕〜1647年逝去(39歳)。
「ポンプはなぜ9メートル以上には水をくみあげることができないか」いう課題に対し、水がくみ上げられる高さは空気の重さによるのではないかと考え、空気の重さは水銀柱76センチメートルの重さに等しいということを実験で証明した。この時発見したのが「トリチェリの真空」とよばれている。
また、トリチェリは水銀柱の高さが日によって少しずつちがうことに気がつき、世界で最初の水銀気圧計を作った。
トリチェリの真空はいわゆる魔法瓶に応用されているし、気圧計は気象観測に使われている。
真空にしても気圧計にしても、今でも正しく理解していないし説明もできないが、そのような考え方が無かった時代にどのようにして考えついたのか不思議な気がする。
目に見えないものを見る力というのは、確かな理論と想像力がありとことん考え抜く力があってはじめて成り立つのかもしれない。
世の中にはまだまだ目に見えないものが多いが、将来は人の心も見えるようになるのだろうか。しかしこれだけは見えるようになって欲しくない気もする。