なぜ中途半端な幸福など

大原富枝

きょうは耐え抜く女性を書いた小説家 大原富枝(おおはら とみえ)の誕生日だ。
1912(大正元)年生誕〜2000(平成12)年逝去(87歳)。

高知県長岡郡吉野村(現 長岡郡本山町)に尋常小学校校長の父 亀次郎・母 米の次女として生まれる。あまりにも病弱の子であった。その地では体の弱い子は「ふでご」といって、丈夫な子を育ててきた家に預ける習わしがあったらしく、大原も近くの農家に名前を「はな」と変えて「ふでご」として預けられた。
1923(大正12)年11歳のとき母が亡くなった。

成績のよかった大原は高知女子師範に進みたかったが、そのころは高知在住者しか師範には入れなかったので、まず高知市立の高等小学校に入るために親戚の浜田家に寄留入籍をし、またまた名前を「浜田富枝」と変えた。
そして1927(昭和2)年15歳のとき高知女子師範学校に入学した。

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